マイスターインタビュー

マイスターインタビュー

貫井 悟志

マイスターになったことで
完成時の達成感は
より大きくなりました

貫井さんは内装の中でも特に床を専門とする職人。長尺シートやタイルカーペットを貼り、床を仕上げていきます。建物の魅力を引き出し、まさに生活の一部となる床だけに、職人には確かな技術が求められます。

仕事の楽しさは、キャリアを重ねる中で少しずつ変わっていくものだと思います。最初は、覚えることばかりですから、それを一つひとつクリアしていくのが面白かった。技術が身に付けば、できることもどんどん広がるでしょ。では、今は何が楽しいかというと、もちろん現場に出ること、若い後輩達に指導をすること、そしてもっと広い視点では「建物ができるまでの長い道のりの中で、自分の技術をどう活かすかを考えること」じゃないかと思うんですよ。

その思いはマイスターの資格を取得し、より強くなりました。若いうちは自分のことだけで精一杯でしょ。「自分の領分をきっちりやる」ことがゴール。それでいいと思うんです。その時期を終えて、経験を積み、さらにマイスターという資格を得たことで、周りからも全体を見渡す役割を期待されるし、そこに醍醐味を感じられるようになる。

マイスターになってからも職長を何度かやらせてもらいましたが、工程表や図面を、じっくり丁寧に見るようになりました。周りの業者、他職種の職人、自分の作業が終わった後のことまでが全て「自分事」と思えるようになった。ですから、達成感はとても大きなものになります。

「マイスターだから」と目をかけてくれる人もいれば、「貫井さんだから」と仕事を頼んでくださる人もいます。どちらもありがたいこと。全ての仕事に誠意をもって取り組むことで、信頼につなげていきたいですね。

マイスター

協力会社 社長 髙野 寅吉さん・マイスター 貫井 悟志さん