マイスターインタビュー

マイスターインタビュー

本田 寛

「隣の芝生は青くない」
そう信じて進む中で
見えてくる楽しさがあります

電気設備協力会社の代理人。現場の納まり確認、原価管理、全体のスケジュール調整など、多くの責任は現場代理人に帰結されます。やりがいが大きい分、ハードとも言われますが、その実情は? キャリアを重ねるシニアマイスターCEに伺いました。

若い頃は施工図を描いたり、職人とやり取りを重ねていくことが主な仕事でした。自分でかいた図面がかたちになっていくのって、面白いもんですよ。納まりが厳しいかなと思っていたところが、現場でしっかり納まったときなんかは特にそうですよね。最近は、実務的なことは部下に任せて、打ち合わせ、書類作成といったデスクワークが多くなりました。

現場代理人は、入社したときから中間管理職のような役割を期待されるという面で、他の仕事とは違うかもしれません。言われたことだけしていればいいということではないし、職人にいろいろ言われ、上司にも言われ、それぞれの意見を擦り合わせていかなくてはなりません。次から次に色々な事を言われるし、現場の状況は日々変化するので、自分のやるべきことの優先順位を持っていないと、自分がパンクするし効率が悪くなる。

そもそも若いうちは、融通が利かないでしょ。例えば1つ1円のビスと10万円の資材の発注に同じ労力を使うもんです。現場代理人になって、お金を扱うようになると「あそこまで真剣に考えなくてもよかったよな。たとえビス100個発注ミスしても100円か」って気付くわけです。どんな仕事にも通じることですが、経験を重ねるうちに、物事の大小がはっきり見えてくるんだと思います。

続けてこられたのは、結局、この仕事が嫌いじゃないんでしょうね。好きというより、嫌いじゃない。そのくらいがいいのかもしれません。僕は「隣の芝生は青くない」と、考えるほうに自分を持っていく性格なんですよ。つらくなったって、他の仕事に就いてよくなる可能性より、今の環境で頑張ったほうが幸せになる確率が高い。マイスターCEもそうやって一歩ずつ進んでいく過程の中で、評価されたことだと思います。自分としては何も変わりませんが、竹中工務店からの評価が上がっているのは実感しましたし、営業の方に「対外的に強みになっている」と聞けば、お役に立ててよかったかなと。

仕事人間じゃないつもりですが、子ども達も成長して、一緒にやっていた野球も専ら応援役です。巣立ったら寂しいでしょうから、長年馴染んだ仕事があってよかったんでしょうね(笑)。そう思います。

マイスター

協力会社 シニアマイスターCE 本田 寛さん・営業部 課長 萩原 貴則さん